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院長のコラム

Healthy newspaper -March-

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-March
身体の変化について
早いものでコロナ禍に突入し一年が過ぎようとしております。 その間、 生活様式やり モートワークの導入などさまざまなことが変化しました。 体力の衰えや病気に対する不 もあるかもしれません。 コロナ禍以前と何が変わったのか?身体にはどのような変 化があったのか?今回はこのあたりに注目して記してまいります。
一番の変化は、密を避けるため自然と行動範囲が狭くなっている事です。 リモートワ ークの普及により、出動回数が減った方も多いと思います。 お買い物の回数を減らし たり、お友達とのコミュニケーションもとりにくくもなっていると思います。 病院へ行く回数も減っているかもしれません。 行動の自粛やコミュニケーションの低下は、人 間の直感力を低下させます。人間の思考には、 ゆっくりとした思考と早い思考 があります。 それぞれ大脳新皮質と扁桃体が主に担っており、 リモートワークや コミュニケーションの不足は、扁桃体の刺激を低下させます。 脳科学者の間で は、既に早い思考が衰えていることに警戒を鳴らす方も出てきております。 早 「い思考は時に間違えることもありますが、 直感力を生み出してくれます。 この思 考が低下すると感情表現や動物的思考が低下し ます。 人はまず考え、続いてそれを判断し、 他人 と共有するように出来ています。 早い思考とはひ らめきであり、 考えて共有するのは遅い思考で す。 頭が痛くなった時や眩暈を感じた時を想像し てください。 風邪をひいていればそのせいかもし れませんが、原因が思いつかない時には不安に なります。 もしかしたら脳梗塞のサインかもしれ た方がいいよと呼びかけてくれます。 検査をして何もなければそれでいいので す。 ただ、大丈夫だと思って何かあった時には後悔します。 実際に昨年から今 年にかけて糖尿病やアルコール依存症、 高血圧や痛風などの患者様が増えて 「います。 気づかないうちに食生活が変化し、 飲酒量が増えているのかもしれません。 病院に行くのを躊躇していたの かもしれません。 友人や家族にも相談出来ずいるのかもしれません。 私達は、常に早い思考と遅い思考を限られた条 件の中でバランスよく働かせておかなければなりません。
対面コミュニケーションをしっかりとり、身体を動かすことによって早い思考や動物的思考が活性化されます。 友人と の会話は、高揚感をもたらすドーパミンやアドレナリンを分泌させます。 それにより集中力が高まりエネルギーが湧い てきてストレスが減少します。 運動は、幸せホルモンであるエンドルフィンを分泌します。 また、筋肉を使うことにより乳 酸が放出されます。 乳酸は脳細胞と結合し、不安を緩和してくれます。 20分程度 の軽い運動でも扁桃体が活性化し、不安を解消するとのエビデンスがあります。 ウォーキングやヨガ、 サイクリングや軽いウェイトトレーニングなど心拍数を少し上 げる程度で十分です。 また長期的な継続は、脳の構造の変化を起こす事もわかっ ています。 運動は、筋肉を肥大させて代謝を上げるだけでなく、脳細胞の構造を変 化させ、不安感を低下し、思考も変える効果もあるのです。
ワクチン接種の開始により、ひと頃と比べ不安が減ってきています。 コロナ禍が 明けた新しい世界へ対応すべく、準備に入る時がきているのではないでしょうか。
ゴールドジム東浦和さいたま
日本体育協会認定スポーツドクター 益子 泰雅

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