院長のコラム

Healthy newspaper ーFebruaryー

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免疫について
免疫とは、身体へ外部から異物が侵入した時に身体を守る仕組みのことで す。
細菌やウイルスなど、 元々無かった物 (抗原)が入ってくると、対抗するための 抗体が作られます。 最初の自然な反応を 自然免疫といいます。 同じ抗原 が再度体内に侵入すると、 すでに記憶されている免疫機能が反応します。こ れを獲得免疫といいます。 これらの免疫系が常に体内で働き、 抗原を処 理しながら健康な状態に保ってくれています。
自然免疫は、 一次防御を担っています。 好中球やマクロファージ、 NK 細胞 などがこれにあたります。 これらの細胞は、 相手を記憶出来ず、 抗原を貪食 する事を機能としています。 獲得免疫を担当するのはT細胞と B 細胞です。 自然免疫と違い相手を記憶することができるので、効果的に相手を攻撃でき ます。 免疫細胞は、 血液とリンパ液に乗って抗原を常に探しながら、 処理しています。
花粉症やアトピー性皮膚炎も免疫反応によって引き起こされています。 花粉症は、 花粉(抗原) による季節性アレルギー性鼻炎です。 花粉が身体に侵入した時に働く抗体が原因です。 鼻の粘膜にはアレルギー反応を伝える細胞があり、 花粉が侵入してくると粘膜で抗体をつかまえます。 この細胞の中の刺 激物質が細胞外部にいっせいに放出され、 血管が拡張し体液が鼻の粘膜ににじみ出て、くしゃみや目のかゆみ、鼻水などの原因となります。
アトピー性皮膚炎は、皮膚が乾燥してかさついたり、 強いかゆみをともなう状態です。 花粉症と同じく抗原の侵入に対 し、抗体が過剰に反応することにより刺激物質が皮膚に放たれ引き起こされます。 主な原因物質として卵、大豆、牛 乳などですが、 ダニやカビ、ペットなどでも引き起こされます。
新型コロナウィルスに対し、 免疫力の向上やワクチンの摂取が大切であるとさまざまなメディアで発信されておりま す。 当初は、 人種差や性差など日本人は欧米人に対し、罹患しにくいとの報道がありました。 実際に日本人の罹患率 | | は欧米人に比べてとても低い(黒人の 1/10 白人の 1/3 から 1/4)ですが、 個人個人が自己防衛能力を上げることがで |きれば、 さらに罹患率を低下できます。 日々の食事を気をつけたり、習慣的に運動をしたりすることは、 自然免疫力を 向上させます。 また、 今後摂取が進むであろうワクチン摂取は、 獲得免疫を向上してくれます
日常生活の中でも免疫力をアップさせる方法があります。 呼吸を止めずに行える程度の運動や少しの食事の変化でも充分ですので試して みてはいかがでしょうか。
肩甲骨周りをほぐすことで、 血液の巡りが良くなり免疫力がアップします。 手のひ らを上にして、太ももにつけた状態から耳につく位置まで動かすと肩甲骨がストレ ッチされます。 また、呼吸をする時に少し長めにお腹に力を入れることも効果的で す。 ゆっくり行うことで、身体が熱くなってくるのを感じ、 免疫力を向上してくれま す。 朝起きてストレッチをする際にもゆっくりと筋肉をほぐしてみてください。 ポカポ カする感覚があると思います。
さらに食事によって免疫力を向上する効果もあります。 納豆や卵は代表的です。 納 豆には、現代人に不足している3つの栄養素(ビタミンD・マグネシウム・亜鉛)が豊富です。
また、 卵にはヒトのタンパク質を構成する約20種類のアミノ酸がほぼ完璧なバランス で含まれています。 さらにたくさんのビタミンやミネラルも有しています。 その他、 緑黄 色野菜や魚なども免疫力を向上させることがわかっています。 緑黄色野菜には、マグネシウムが豊富に含まれ、青魚にはマザーホルモンである DHEAが豊富に含ま
れております。
免疫細胞のほとんどはタンパク質から出来ておりますので、肉類だけでなく、魚類の タンパク質を積極的に摂取すると素晴らしいですね。
免疫力の向上は、生活をおくるための礎になります。 健康で楽しく生活を送る為のご参考にしていただけると嬉しいです。
ゴールドジム東浦和さいたま
日本体育協会スポーツ認定医 益子泰雅

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