院長のコラム

Healthy newspaper -April-

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アンチエイジングについて
アンチエイジングとは、 抗加齢を意味します。 いつまでも若々しい心と体を維持したい、 実際の年齢よりも若く見せ たい、 長生きしたいという欲望は、 老若男女すべてに共通しています。 アンチエイジング医学は、 究極の予防医学であ り、健康な人へさらなる健康を指導するという考え方です。 最近の研究では、生理的な臓器の老化は、病的な老化と 比べて進行が穏やかであることが分かっています。
細胞の老化の原因には、カロリーリストリクション説と酸化ストレス説があり、どちら もエビデンスの存在するサイエンスとして認識されています。 酸化ストレスは、 活性酸 素によるタンパク質や脂質など生体成分への侵襲であり、その結果として種々の 害が引き起こされます。 メタボリックシンドローム撲滅のために、適度な運動、 適切な 食事、禁煙、 サプリメントなどはアンチエイジング医学そのものかもしれません。 私が 指導資格を取得した頃は、 まだエビデンスの確立がはっきりとしていない分野もあり ましたが、 現在では食事や睡眠、 正しい運動方法を用いて日常的に治療が行われて おります。 細胞の老化のうち90%は、生活習慣が原因であり、 老化の過程は環境が
大きく関わっています。 これは、 人が病気にかかったり体の老化を招いたりする過程を変えられることを示しています。
細胞を若返らせるために必要な生活習慣とはどのようなものでしょうか。 先ず は、 抗酸化物質が多く含まれた食生活を心掛け、 逆に野菜や肉、魚など、 もとの 原材料が原形をとどめてないような加工食品を避けることです。 豆類、ごま、 米 (玄米)、 わかめ、野菜、魚、しいたけ(きのこ類)、 いも類、 ヨーグルト (発酵食品)な どの摂取を心がけましょう。 抗酸化物質のポリフェノールが豊富なためお茶もおす すめです。 また、 抹茶に含まれるエピガロカテキンは、体から活性酵素・フリーラ ジカルを排出します。
次に加齢をスローダウンさせるために、 最も重要な要素のひとつが休息をとるこ とであり、 睡眠の質の向上です。 睡眠には老廃物を除去する効果があり、 また成長ホルモンが細胞の修復を行なって くれるため加齢の緩和にとって不可欠な要素です。 体内時計に準じて11時には就寝し、 しっかりと睡眠ホルモンであ るメラトニンが放出される7時間睡眠が推奨されています。
運動に関しても、自発的な運動をすることで約10%の寿命延長が証明され ており、動脈硬化などが抑制され、 生活習慣改善における基本であることがわ かっています。 ウォーキングなど軽めの運動は抗酸化物質のはたらきを高め、 細胞の酸化を防いでくれます。 少し息が上がるくらいの運動を毎日継続して行 うことが効果的です。 定期的なウォーキングは健康を増進させ、 特に老齢の女 性の寿命を延ばす効果があります。 外でウォーキングをされる際に注意してい ただきたいのが紫外線や排気ガスです。 紫外線や排気ガスは、皮膚の表面で 活性酵素を作りエイジングを加速させます。 紫外線対策を万全に行い、交通量 の少ない場所で行うことをおすすめします。 ウォーキングだけでなくストレッチ 「やバランス運動など室内でできる軽い運動も効果的です。 人の染色体末端部 にあるDNA群の総称をテロメアといい、加齢と共に短くなると考えられていました。 近年、 ストレスの低下がテロメアを 保護して細胞が若返ることがわかっています。 心身のストレスは、 活性酵素を生み出しエイジングを進行させます。 そ のため日常生活の中でストレスが解消できるように取り組んでいくことも大切です。 また、ヨガや太極拳などのゆっくり とした運動は、テロメアを伸ばすために有効とされています。 さらに高強度インターバルトレーニングは、 主要な長寿遺 「伝子を刺激し、 成長ホルモンの分泌を促す効果が確認されております。
今日、女性の平均寿命は90歳に届こうとしております。 しかし大切なのは健康寿命です。 いつまでも楽しく健康的な 生活を送れるようにご参考にしていただければうれしいです。
ゴールドジム東浦和さいたま
日本体育協会認定スポーツドクター 益子 泰雅

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