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心とからだの健康づくり新聞

体内時計と食事について

体内時計と食事について

起床や就寝の時間によって体調に変化を感じますか?徹夜明けや海外から帰って来た時など、睡眠時間を調整することで体内時計がリセットされます。余談ですが、体内時計は、前進させる方が後進させるより調整が困難です。米国に行く方が欧州に行くより調整が困難ということです。

体内時計は食事による影響を殆どうけない

今回は、体内時計と食事の関係についてです。体内時計の時間的調整は、食事による影響を殆どうけません。カフェインやリコピン(トマトジュース)など、一部の成分が体内時計を後ろへ調整したり、リセットするくらいです。食事と体内時計の関係とは、体内時計に合わせて摂取をすると効率的であるということです。

体内時計と食事の関係性について

朝起きて太陽の光を浴びると、身体が準備を始めます。

コルチゾールの分泌が促進され、就寝中に消費したエネルギーを補給する必要があります。身体のエネルギー源は糖質と脂質です。糖質や脂質を多く含む食事は、朝食に比重をおいた方が抗肥満効果が顕著なのは、朝摂取した全ての成分が効率的に使用されるということです。糖質が体内へ入ると、血中に吸収され、続いてインスリンというホルモンにより細胞内へ吸収されます。脂質は、胆汁酸により分解され、細胞内へ取り込まれます。同じ内容の食事を朝、昼、夜と摂取した実験では、夜に高血糖や高脂質となり、かつ維持しやすくなるという結果が出ています。

それは、夜は休むための準備時間だからです。細胞にも成分が入った状態ですので、余分な糖質や脂質は、細胞内に入れず血中に残ってしまいます。血中の糖質は、脂肪組織へ蓄えられるので、肥満の原因にもなります。また、高血糖や高脂質の状態が長く続くと血管が損傷され、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。エネルギー源として、体内ではまず糖質が利用されます。糖質が枯渇すると、脂質の分解が始まり、ケトン体が生成されエネルギー源として利用されます。この状態が長く続くと細胞への侵襲が強くなり、細胞の老化を促進します。これは、ケトン体が酸性のためです(身体は弱アルカリ性)。アンチエイングの治療は、細胞の抗酸化を改善することが主体ですので、急激な糖質制限やダイエットによる身体のダメージが大きいのはこのためです。

体内時計とタンパク質の関係性について

最後にタンパク質についてです。身体の成分のうち60%が水分、残りが脂質とタンパク質です。ごく一部がエネルギー源となりますが、ほぼ全てが組織を構成する成分です。髪の毛や爪、筋肉以外にも酵素やホルモンとして代謝や体の機能を調節するもの等、全てが生きていくために欠かすことが出来ません。血中のヘモグロビンは、タンパク質とヘム鉄より出来ており、減少すると貧血を引き起こします。貧血をおこしやすい体重制限のある競技や、若年層のダイエットでは,鉄剤だけではなくタンパク質をしっかりと摂取する必要があります。タンパク質は、体内に入った後アミノ酸に分解されます。アミノ酸は20種類あり、人体で合成出来ない必須アミノ酸9種と合成可能な11種の非必須アミノ酸に分かれ、吸収された後再合成されます。日本は稲作文化であり、栄養価の低いタンパク質は蔑ろにされてきました。しかし、豊食な時代となり、その重要性がクローズアップされていますが、摂取量は欧米人と比べて50〜70%程度しかありません。摂取の目安は、体重1kgあたり2gです。体重70kgの方ですと、一日140g必要です。赤身のお肉にはたくさん入っていると思いがちですが、10〜20%程度ですので、お肉だけですと1.400g食べなくてはなりません。バランスよい食事を心がける必要がありますが、食事からの摂取が難しいようであればサプリメントを摂取するのも効果的です。タンパク質も夜遅くの摂取では、細胞内に多くを取り込むことができません。20時以降60グラム以上のタンパク質を摂取しても尿として排出されてしまいます。体内時計に沿った食事の摂取とは、必要な時に必要な物を摂取する。逆に不必要な物はなるべく摂取しないようにする事です。

幸福度ランキングという言葉をご存知でしょうか。上位を占めるのは、家族との夕食、仕事終わりの同僚と食事、友人との休日ランチ等々食事関連がほとんどです。会話をしながらの食事は、ついつい食べ過ぎ飲み過ぎになります。日々のコントロールが難しいようであれば、一週間を一区切りとするとコントロールしやすいかもしれません。現代人には、ウィークリーリズムが一番適しているのではないでしょうか。ストレスが少なく、継続するための方法を、一人一人が見つけ出せると素晴らしいですね。

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