糖質と脂質エネルギーの違い
今号は、食事と運動についてのお話です。身体は食事により作られ、運動により調整されています。どちらが主役ではなく、それぞれの役割があります。先ずは食事についてです。代謝や排出を規則正しく行うためには、自然由来の食物を摂取することが理想です。例として糖質を考えてみます。糖質は、脂質と併せて身体のエネルギー源です。1gであたり4㌔カロリー、9㌔カロリーを発生します。糖質には、組成が固体と液体の物があり、お米などが固体、シロップなどが液体です。お米は、糖質と食物繊維が約半々で構成され、糖質はエネルギーとなり、食物繊維は、腸の働きなどに関与します。他方シロップなどの液体は、人工的に作成された物であり、エネルギー以外では利用されず、余分な物は体内に蓄積されます。摂取した糖質は、特に決まった場所をもたず、筋肉細胞など色々な場所や血管内を移動しています。脂質は、脂肪細胞に取り込まれ、一部が血管内に存在しています。自由に動いている糖質が先ずはエネルギーになり、脂質はサポートエネルギーになるのはこのためです。脂肪を減らす事が大変なのが想像できます。
生活とエネルギー
一日の流れをみていきます。起床後には、腸を動かす準備が必要です。ビヒズス菌等の力を借りると早いですね。朝の食事は、カラダを目覚めさせる必要がありますが、一番の目的は身体を動かすためのエネルギー補給です。就寝までにはほとんど消費されてしまいますので一番自由な内容になりますね。昼は、午後活動して就寝に向かうために必要な物を摂取する時間です。朝に比べると就寝までの時間が短くなりますので、代謝がよくエネルギーにもなる内容がおすすめです。糖質をとるなら固形からとか、酸化していない油を使うなど、分解しやすい食材がおすすめです。夜は、就寝に向けて腸を休めれる内容が理想的です。分解しにくい脂っこい食事をさけることや就寝までに時間をあけてあげると吸収や分解がスムーズになります。理想的な食事の摂取はとても難しく、ほとんどの方が必要量をオーバーしてるかもしれません。豊食といわれる所以です。そのため、運動によるサポートが必要となります。
生活に運動を取り入れよう
体調管理のために運動する目的は、余分な物を効率的に排出することです。運動には、大きく分けて有酸素運動と無酸素運動があり、無酸素運動は筋肉トレーニングのことです。一時的な食べ過ぎ飲み過ぎは、摂取過剰状態ですので有酸素運動が効果的です。有酸素運動は、異化運動といわれ、血中の余分な脂質などを破壊します。筋トレは、同化運動といわれ筋肉を大きくする運動です。それにより消費が増え、代謝を上げてくれます。ウォーキングでは1時間あたり約150から350キロカロリーを消費いたします。少し食べ過ぎた時に1時間ウォーキングすればよいわけですが、毎日少しずつオーバーされている方には、筋肉トレーニングが有効的です。これは、有酸素運動は効果が短く、無酸素運動の効果は長いためです。一気に排出するか、ゆっくり代謝をあげるかの違いです。ウォーキングも時間によって効果が異なります。朝は、太陽の光を浴びてセロトニンが分泌され気持ちいい一日のスタートを、夜は運動として何キロカロリー消費できるかが目的となります。このように、同じ運動を行っても時間によって効果や目的も違いますので、それぞれを組み合わせていく必要があります。
基準を持って体調管理を
以前は、BMIとメタボリックの関係など医学的な論文が多くみられましたが、最近は経済的な論文がたくさん発表されています。テネシー州立大学のチャールズ・バウムは、5万人を超える人の体重を測定して、男性でも女性でもBMIが30以上で肥満と判定された人は、給料に大きな差がつくことをあきらかになりました。ここまできたかという感じですが、病気になりにくい身体が長く働けるのが理由でしょうか。
色々な方法を試すことは、大切なことです。しかし、基準を持たず変更を繰り返すと何が合っていたのかわからなくなってしまいます。今回のお話は、基準となる方法を記しました。お一人お一人が枝葉をつけて、ご自身にとって最適な方法になっていただければ素晴らしいです。
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